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日本老視学会について

設立趣旨

 日本老視学会は、わが国における老視関連領域の診療と研究の発展をはかり、社会への啓発活動を行うことにより、広く公共の福祉に寄与することを目的とする

ご挨拶

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 老視とは、主に加齢に伴う水晶体の弾性(外力によって変形した物体が、その外力が除かれた時にもとの形に戻ろうとする性質)の低下によって、眼の調節力が低下して近方視が困難になる状態です。多くの場合40~45歳ころに症状を自覚し、50歳代の間に調節力はほぼ失われることから、中高年以降の生活の質(Quality of life; QOL)に大きな影響を及ぼします。
 2000年の世界の老視人口は14億人(人口の23%)でしたが、人口増加と平均寿命の延伸によって2030年には老視人口は21億人なってピークに達すると推定されています。
健康な成人において未矯正あるいは低矯正の老視は生産性の低下原因となり、経済的な損失につながる可能性があることが以前から指摘されています。

 このように老視は、遍在的な眼疾患であるにもかかわらず、これまでは加齢の一過程として扱われ、世界的に標準化された診断基準は存在しません。また、眼鏡やコンタクトレンズなどの補装具による治療以外に、標準的な治療のガイドラインや治療効果の判定法も確立していないのが現状です。日本老視学会は、わが国における老視関連領域の診療と研究の発展をはかるとともに、社会への啓発活動を行うことにより、広く公共の福祉に寄与することを目的として2022年に設立されました。すでに到来している超高齢社会ならびに情報化社会においてはデジタルデバイスが広く浸透し、老若男女を問わず近業(近くのもを見ながら行う作業)時間が増加しており、老視に対する適切な対処は、QOL向上のためにますます重要となることが予想されます。日本老視学会がこの領域の診療や研究開発に携わる医師、研究者、企業の皆様の学術的な交流・情報交換の場として活用され、この領域の発展に貢献し、ひいては超高齢社会を生きる患者さんのQOLの向上に寄与できればと考えております。何卒よろしくお願い申し上げます。

日本老視学会 理事長
根岸 一乃
 

1.    Fricke TR, Tahhan N, Resnikoff S, et al. Global Prevalence of Presbyopia and Vision Impairment from Uncorrected Presbyopia: Systematic Review, Meta-analysis, and Modelling. Ophthalmology. 2018;125(10):1492-1499.
2.    Frick KD, Joy SM, Wilson DA, Naidoo KS, Holden BA. The Global Burden of Potential Productivity Loss from Uncorrected Presbyopia. Ophthalmology. 2015;122(8):1706-1710.

役員一覧

理事長

根岸 一乃

慶應義塾大学医学部眼科学教室

理事 渉外

荒井 宏幸

みなとみらいアイクリニック

理事

神谷 和孝

北里大学医療衛生学部視覚生理学

理事 広報・WEB担当

川守田 拓志

北里大学医療衛生学部 視覚機能療法学

理事

久保 江理

金沢医科大学眼科学 

理事 会計 

佐々木 洋

金沢医科大学

理事

戸田 郁子

南青山アイクリニック

理事

長井 紀章

近畿大学薬学部医療薬学科薬学研究科

理事 編集担当

中澤 洋介

慶應義塾大学薬学部衛生化学講座

理事

ビッセン 宮島弘子

東京歯科大学水道橋病院眼科

理事

稗田 牧

京都府立医科大学眼科学教室

理事 編集担当

平岡 孝浩

筑波大学医学医療系眼科

理事

堀 裕一

東邦大学医療センター 大森病院 眼科

理事 渉外

前田 直之

大阪大学大学院医学系研究科・医学部

監事

魚里 博

東京眼鏡専門学校

監事

不二門 尚

大阪大学大学院生命機能研究科特別研究推進講座

日本老視学会 会則

第1章 総則

第1条

本会は日本老視学会(Japan Presbyopia Society)と称する。

第2条

本会は事務局を新宿区高田馬場2-4-7におく。

第2章
目的および事業

第3条

本会は老視に関する、最新の情報交換と会員相互の研鑽を目的とする。

第4条

本会は前条の目的を達成するために次の事業を行う。
1) 総会および学術集会の開催
2)その他本会の目的達成に必要な事業

会計

第5条

本会の経費は、本会会費及び各種補助金をもって当てる。

第6条

収支の予算及び決算は、理事会の承認を得なければならない。

第7条

本会の会計年度は、4月1日に始まり3月31日に終わる。

会員

第8条

本会の会員は、次のとおりとする。
正会員
カテゴリー1:眼科医(日本眼科学会専門医、または専門医志向者)
カテゴリー2:カテゴリー1以外の医師、教育研究機関に所属する研究者等
カテゴリー3:看護師、視能訓練士、臨床検査技師等、その他
名誉会員
法人会員

(入会)

第9条

入会を希望する者は、所定の入会申込書に記入の上、当該年度の会費を添えて本会事務局に申し込まなければならない。医師、視能訓練士以外の者で入会を希望する場合は、所定の入会申込書を本会事務局に提出し、理事会の承認を得なければならない。承認後、年会費の納入をもって、入会手続きの完了とする。

第10条

名誉会員は、老視研究の発展に特に功績のあった者で、理事会が推薦し、決定する。また、年会費を免除する。

第11条

法人会員は、本会の事業を援助するため、所定の法人会費を納入する団体または個人で、カテゴリー1会員1名の推薦のある者で、入会希望者は所定の申込用紙に必要事項を記載し事務局に申し込まなければならない。

会費

第12条

正会員及び法人会員は、別に定める年度会費を各年度の初めに納入するものとする。

(資格の喪失)

第13条

会員が次の各号の一に該当した場合は、その資格を喪失するものとする。
1)退会したとき
2)理事会の議決によって除名されたとき

(退会)

第14条

会員が退会する場合には、事前にその旨を本会事務局に届け出なければならない。

(除名)

第15条

会員が次の各号の一に該当するときは、理事会の議決により除名することができる。

1)会員として著しく品位を欠く行為があったとき
2)会費を2年以上滞納したとき

第16条

会員は、学会誌の配布を受けることができ、一般会員及び名誉会員は学術集会、学会誌などに研究成果を発表できる。

役員

第17条

本会には次の役員をおく。

理事長 1名
理 事  10名以上15名以内
監 事  2名
学術集会会長 1名

第18条

理事長は、理事の互選により選出される。理事長は、本会を代表し、会務を掌理し、理事会を招集する。理事長は、収支予算及び決算、役員人事など主な会務について、総会もしくはその他の方法により会員に報告しなければならない。

第19条

理事会の承認を得て、委員会を設けることができる。委員会の委員は、会員の中から理事長が委嘱する。

第20条

監事は、理事会の互選により選出される。監事は、会務を監査し、理事会に出席して意見を述べることができるが、評決には関わることはできない。

第21条

学術集会会長(以下会長という)は、理事の自薦他薦により立候補届出書を提出しなければならない。理事会は提出された立候補届出書の中から会長候補者を推薦し、理事会の承認を得て会長は選出される。

第22条

役員の任期は会計年度を単位とし、理事、監事は3年とする。ただし再任は妨げない。会長の任期は、前回学術集会時の理事会開催日より当該学術集会終了日までとする。

会議

第23条

学術集会、定例理事会及び総会は、毎年1回開催される。開催は出席の確認と十分な議論が出来る形態で行う。定例理事会は理事総数の過半数(委任状を含む)をもって成立し、出席者の過半数の賛否をもって議決する。

第24条

理事長は、総数の1/3以上の理事の要請があるとき、臨時理事会を開催しなければならない。臨時理事会は理事総数の過半数(委任状を含む)をもって成立し、出席者の賛否をもって議決する。

学術集会

第25条

本会は年に1回学術集会を学術集会会長の主催のもとに開催する。

会計

第26条

本会の会計は会費、寄付金およびその他の収入をもって処理する。

会計年度

第27条

本会の会計年度は毎年4月1日に始まり、翌年3月31日で終わる。

会則の変更

第28条

会則は理事会および総会の議を経て変更することができる。

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